映画鑑賞「麦秋」

『麦秋』(1951)


大和の実家から出てきた祖父、茂吉も心配するように間宮の長女、紀子は28歳
そろそろ嫁ぎ先を考えなくてはと家族は皆思っているのですが
本人にはまだまだ、その気がありませんでした

穏やかで和やかで微笑ましい家族に打ち寄せた小波が、築き上げたものを時という強固な意思を持って変えてゆく
静かだけれど粘りのある、強靭なホームドラマの傑作

豊かな表情の紀子(原節子)から笑顔が消える中盤から、再び戻る笑顔にホッとしながら
時の流れは新しい息吹を司り
それが例え悲しくても辛くても、変化の中へ郷愁を封じ込めてゆきます
何度見ても染み入ります

PHOTOKYO

もっぱら東京で撮った写真の数々

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