映画鑑賞「風の視線」

『風の視線』(1960)


新進気鋭のカメラマン奈津井は、資産家・竜崎重隆の妻・亜矢子への恋慕を抑え切れずにいました
しかしそれを重荷に感じた亜矢子は優柔不断な処のある彼に見合いを勧め、重隆の勤める会社の女性・千佳子に会わせて婚約→結婚というお膳立てを済まさせてしまうのでした
そう、彼女には夫よりも好意を寄せる青年よりも
愛してやまないジャーナリストの久世という存在があったのでした
男と女の間をすり抜け吹いてゆく風だけが知る
不信と困惑、信用と愛情

風が吹き抜けないようにと身を寄せ合う男女の複雑な気持ちの交錯を描く
松本清張のラブミステリー
見終えて随分時間をかけました
(風の視線)というタイトル
男女の在り方には決まり事はないが、モラルという気持ちの抑制が却って人を狂わせるという難しさを見せてもらえた気がするようになりました

全盲となって竜崎家の行く末を案じる老母を演じた
毛利菊江の迫力は見逃せません

PHOTOKYO

もっぱら東京で撮った写真の数々

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