映画感想「女だけの都」

『女だけの都』(1935)


1616年
ネーデルラント(オランダ)の南に広がるフランドル地方の小都市ブームは謝肉祭の準備中
町の役人たちは集合体の肖像画作成に明け暮れ、その妻たちは家事と仕事を切り盛りするのに必死です
そんな時、突如現れた騎馬三騎に住民は狼狽えます
彼らはスペイン軍の伝令でした
(オリバーレス公爵とその軍がこの町へ一晩逗留、通過をされる)
さあ大変だスペイン軍が町を襲う!
老若問わず男は殺され女は犯され、町は血の海となるに違いない
立派ないでたちの男たちの頭の中は
地獄絵図が描き上がって飾られてる

そして町長は奇策に出ます
(わし、死んだ事にするわ!)
やれやれ……

それなら仕方ない
男がダメなら女がやるしか仕方ない
男たちへの信頼を失って、女たちは立ち上がる
勇気と知恵と、ほんの少しの好奇心と遊び心が
スペイン軍との一夜の合戦に挑ませます
楽しく、ちょっと艶笑めいた
厭戦ムードたっぷりのフランス映画の名作

大女優、フランソワーズ・ロゼエのコメディエンヌぶりも楽しめます
そして、スペイン軍の従軍司祭として現れる坊主に
待ってましたのキザ男
ルイ・ジューベ!
まあ見事ななまぐさ坊主ぶり
スペイン軍が去り、ブームの町は一夜の夢から覚めたように平和を取り戻しますが
薄っすら漂っていた男尊女卑の気風は?
少し改善されたかな

世の恋人たち、愛妻家のみなさん
彼女たちへの気持ちは、ちゃんと言葉にして届けましょう♫
ステキな映画です

PHOTOKYO

もっぱら東京で撮った写真の数々

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